先週土曜日、やっと映画を観る気分になってきたので、
ずっと行っていなかった「戦火の中へ」を観てきましたー。

『私の頭の中の消しゴム』『サヨナライツカ』のイ・ジェハン監督の、
朝鮮戦争における学徒兵の戦いに基づいた映画です。

ストーリー全般を通じて戦闘シーンが多いのですが、
草原の様子や主人公が母にあてた手紙を書くシーンがとても印象的でした。

「お母さん、どうして人間は戦争を起こすのでしょうか?」
「北の兵士は角が生えていると聞いていましたが、

                僕達と同じ普通の人間でした」

主人公である学徒兵リーダー役のT.O.Pがものすごくイイ!!
(「アイリス」の時から注目していました)
そして、クォン・サンウの脇役もイイ!
彼は話し方が幼稚っぽいので、

演技が上手だと思ったことはありませんでした(スミマセン)が、
今回はすばらしかった。
(本人はオファーが来た時、主役だと思ったそうです。そりゃそうだ)
また、大尉役であるキム・スンウもいい味出しているんですよね。

学徒兵達は数で圧倒的優位の北の軍隊と戦わなければならない。
しかも、数日前に銃の使い方を習ったあどけない中学生なのである。

それでも、彼らは自分達の使命を果たすために精一杯の知恵を絞り、
勇敢に立ち向かいます。

韓国好きは、朝鮮半島の歴史が入り口だった
私(意外と真面目だったりする)にとって、
朝鮮戦争を描いた映画は何本も観ていますが、
『戦火の中へ』は秀逸な作品だと思います。

エンドロールで、この映画の元になった戦いに参加し、
生き残った方のインタビューが出てきます。
(雨音が入っているのが非常に残念。。。)

クォン・サンウの役なんかは脚色だろうから、
本作品はドキュメンタリーではないのですが、
それでも韓国の今を生きる方々が実際に経験したお話なのだと思うと、
そんなに昔のことではないのです。

「私は社会に対して何を果たせるのか、

                   果たす必要があるのか」
私はこの映画を観て、このように考えました。
本作品は震災前から公開していましたが、
震災後に見ることができて非常に良かったと思った。

放射性物質の拡散に怯える東京を離れる人はいます。
脱出できる人は脱出した方が安全だと思います。
でも、会社員である私は東京で仕事をしなければならない。

しっかり働いて、

税金を納めることで社会に貢献していきたいと思います。

韓国は朝鮮戦争など史実に基づいた映画はヒットする傾向にあります。
コリアン・アイデンティティをみんなで分かち合いたいからですよね。
日本の韓流市場が求める作品はトップスターのラブストーリー・・・う~ん。